犬耳LOG

その日の気分で選んだ本をゆる~く紹介 (時々、漫画)

【備忘録】 8月購入本。雑誌と電子書籍。

こんにちは!

今日は8月最終日なので、毎月恒例の今月購入本を振り返ってみます。

 

 まずはコチラ。

 

 

雑誌です。

ダ・ヴィンチは気になる特集があるときに買います。

今回何に心を惹かれたかというと…

山下和美」特集です。

大好きな漫画家さんの特集とくれば買うしかないですよね~

 

inumimilog.hatenablog.com

 

 

そしてそして。

からの、

 

 

特集を読んで、また読みたくなってしまいまして。

手元になかったので、ポチッとkindleで全巻(9巻)大人買いしました。

やはり名作ですな。大満足。

 

まとめ

8月は雑誌と電子書籍(漫画)で、小説は一冊も買いませんでした。

今月も読みたい本はだいたい図書館で発見できたので節約になりました。

(漫画を全巻買っている時点で節約とは言い難いですが。)

それにしてもダ・ヴィンチ9月号は、「山下和美」特集に加え、

アニメ映画「君の名は。」の特集もあって、個人的にはかなり素敵なラインナップ。

君の名は。」は先週末に夫と観に行って、いたく感動して、

帰ってきてから特集読み直しました。(観る前は流し読みだった。)

今年の夏は「シン・ゴジラ」といい「君の名は。」といい、

いい映画を2本も劇場で観れて大満足でした。

いい夏でした。

明日から9月。気合を入れて頑張ろう。

あの明智小五郎のデビュー作!!『D坂の殺人事件』 江戸川乱歩

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こんにちは!

今日は江戸川乱歩の短編集の中より『D坂の殺人事件』を紹介します!

 

D坂の殺人事件 / 江戸川乱歩 (創元推理文庫

 

 

あらすじ

「私」はD坂の大通りにある喫茶店「白梅軒」で、明智小五郎と知り合いとなった。ある9月の蒸し暑い晩、私と明智は「白梅軒」の向かいの古本屋で、店の女房の絞殺死体を発見する。犯行時に古本屋から逃亡した者はなく、犯人を目撃した学生の証言は曖昧で、警察の捜査は難航する。危うく犯人にされそうになった明智小五郎が解き明かした驚くべき真相とは?初期の名作として評判高い表題作のほかに「何者」「一人二役」「算盤が恋を語る話」「恐ろしき錯誤」「赤い部屋」「黒手組」中・短編6編を収録。 

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登場人物

私     ・・・ 本作の主人公。

明智小五郎 ・・・ 書生。探偵小説好きの高等遊民

 

感想

明智小五郎の初登場作

 

この『D坂の殺人事件』、なんといってもかの有名な明智小五郎のデビュー作なんです。

この短編に初登場して、その後いくつかの作品に登場します。

明智小五郎と言えば、頭脳明晰な名探偵のイメージが強いのですが、

この作品では実は彼はまだ探偵ではないのです。

なんと無職の高等遊民なんです。ただの探偵小説好きの。

しかもちょっと変わり者というか、怪しい雰囲気を醸し出しています。

しかし頭脳明晰なのは変わりません。

 

全身傷だらけの絞殺体

 

語り手の「私」と明智小五郎が喫茶店の向かいの古本屋で、

その店の妻の絞殺体を発見する。

妻の絞殺体はなぜか全身傷だらけ。

二人は第一発見者になったため、捜査に関わることになる。

そのうち「私」は、明智小五郎に疑いを持ち始め…

 

本格派の短編小説

 

この作品、約40ページの短編ながら、ギュッと濃厚な一作です。

乱歩の代表作としてもよく名前の挙がる作品です。

また、本格派の短編として評価が高いです。

トリックとしては、現代の読者には物足りないところもあるとは思いますが、

乱歩の魅力は彼の作品に流れる唯一無似の独特な世界観ではないでしょうか。

不気味でえぐい描写、そしてエロティシズム。

しかしなぜか俗物には感じない、乱歩の世界観。

それこそが乱歩作品の魅力です。

 

おわりに

 

今日は明智小五郎の初登場作品を紹介しました。

かの有名な探偵の原点作をぜひ読んでみて下さい!

 

 

 江戸川乱歩<1894-1965>
明治27年10月21日三重県生、名古屋で育つ。早稲田大学で学び、様々な職業を経験した後、大正12年に「二銭銅貨」でデビュー。「D坂の殺人事件」「人間椅子」「パノラマ島奇談」などを執筆する。休筆を挟んで「陰獣」「芋虫」「孤島の鬼」「押絵と旅する男」などを発表。昭和4年より娯楽雑誌に長編を連載、「魔術師」「黄金仮面」「黒蜥蜴」など。昭和11年から「怪人二十面相」を少年倶楽部に連載。同時期から評論も多く手がけ、昭和22年、探偵クラブ結成、初代会長に就任。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任。昭和40年死去。

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蒸し暑い夜にヒヤッとする怪談はいかが?【宮部みゆき】三島屋変調百物語シリーズ 

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こんにちは!

今日は夏の蒸し暑い夜にピッタリな、宮部みゆきの三島屋変調百物語シリーズを紹介します。

 

三島屋変調百物語シリーズとは?

 

宮部みゆきといえば、世間ではミステリ作家のイメージが強いかと思います。

しかし彼女はミステリだけではなく、時代小説、江戸ものも多く書いているのです。

そして私は宮部みゆきの一連の江戸もの作品の大ファン!!

そんな江戸を舞台にした作品のなかで、特にホラー色が強く夏にピッタリなのがこの、

『三島屋変調百物語』シリーズです。

江戸の町で起こる不思議な怪談話が短編で収められています。

現在シリーズ3作目まで出版されています。

ゾクッとするけれど、同時にほっこりする。

そんな不思議な怪談話をどうぞ!

 

このシリーズの主な登場人物

 

おちか  ・・・ 本作の主人公。過去の事件で心を閉ざす。百物語の聞き役。

伊兵衛  ・・・ ちかの叔父。袋物屋「三島屋」の主人。

お民   ・・・ 伊兵衛の妻。

おしま  ・・・ 三島屋の女中。

お勝   ・・・ 三島屋の女中。

八十助  ・・・ 三島屋の番頭。

新太   ・・・ 三島屋の丁稚。

灯庵   ・・・ 口入屋の主人。後に百物語の客も斡旋するようになる。

 

おそろし 三島屋変調百物語事始(ことはじめ) / 宮部みゆき (角川文庫) 

 

 

あらすじ

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。『おそろし』宮部みゆき 表紙裏より  

 

まずはシリーズ1作目!

シリーズの中でもこの1作目が一番ゾッとする話が多いように思います。

おちかがなぜ百物語の聞き役を始めたのか、また、

おちかの過去に起こった事件とは何だったのか?

これらのことが語られているので、まずこの1作目を読んでください。

 

あんじゅう 三島屋変調百物語事続(ことのつづき) / 宮部みゆき (角川文庫)

 

あらすじ

一度にひとりずつ、百物語の聞き集めを始めた三島屋伊兵衛の姪・おちか。ある事件を境に心を閉ざしていたおちかだったが、訪れる人々の不思議な話を聞くうちに、徐々にその心は溶け始めていた。ある日おちかは、深考塾の若先生・青野利一郎から「紫陽花屋敷」の話を聞く。それは、暗獣“くろすけ”にまつわる切ない物語であった。人を恋いながら人のそばでは生きられない“くろすけ”とは―。三島屋シリーズ第2弾! 

 『あんじゅう』表紙裏より 

 

シリーズ2作目。1作目より表題作の『あんじゅう』をはじめ、ほっこり系のお話が多いように感じます。

怖いのが苦手な人でも気安く読めるのではないでしょうか?

また若先生の利一郎が登場するのも必見!

 

泣き童子 三島屋変調百物語参之続(さんのつづき) / 宮部みゆき (角川文庫)

 

 

あらすじ

三島屋伊兵衛の姪・おちか一人が聞いては聞き捨てる変わり百物語が始まって一年。幼なじみとの祝言をひかえた娘や田舎から江戸へ来た武士など様々な客から不思議な話を聞く中で、おちかの心の傷も癒えつつあった。ある日、三島屋を骸骨のように痩せた男が訪れ「話が終わったら人を呼んでほしい」と願う。男が語り始めたのは、ある人物の前でだけ泣きやまぬ童子の話。童子に隠された恐ろしき秘密とは―三島屋シリーズ第三弾!

『泣き童子』表紙裏より

 

2016年6月に出版されたばかりのシリーズ3作目。

これまたちょっとゾッとするお話が…

前作の2作品がこの世のものではない怖さだとしたら、

この表題作の『泣き童子』は人間の怖さが非常によく描かれています。

でももちろんほっこりするお話もありで、大満足の1冊です。

 

おわりに

 

今回は、宮部みゆきの『三島屋変調百物語』シリーズを紹介しました。

まだこのシリーズは続いているみたいなので、今後もとても楽しみです!

短編になっているので、真夏の夜の寝物語に最適です。

あなたも江戸の怪談話で涼しくなりませんか?

 

 

宮部みゆき<1960->

1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。
89年「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞、92年「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門、同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞、93年「火車」で第6回山本周五郎賞、97年「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞、99年「理由」で第120回直木賞、日本冒険小説大賞、2001年「模倣犯」で毎日出版文化賞、02年第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞を受賞。

Amazon.co.jp: 宮部 みゆき:作品一覧、著者略歴

 

 

 

「今」こそ読んでほしい2015年本屋大賞受賞作!『鹿の王』 上橋菜穂子

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こんにちは!

お久しぶりです。旅行から帰って参りました。

旅行記は後々…

 

今日は2015年本屋大賞を受賞した『鹿の王』を紹介します。

日本のファンタジーはここまで来たか!と嬉しくなる作品です。

(偉そうで相済みません。。。)

 

鹿の王 / 上橋菜穂子 (角川書店) 

 

 

あらすじ

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる―。

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登場人物

ヴァン   ・・・ 物語の主人公。<独角>の頭として東乎瑠を相手に戦ったが敗れ、アカファ岩塩鉱で奴隷となっている。

ユナ    ・・・ 岩塩鉱でヴァンが拾った元気のいい幼子。

トマ    ・・・ オキに住む青年。怪我をして動けなかったところをヴァンに助けられる。

オゥマ   ・・・ トマの父。

季耶    ・・・ トマの母。東乎瑠から移住させられてオキに来た。

ホッサル  ・・・ 物語のもうひとりの主人公。天才的な医術師。

マコウカン ・・・ ホッサルの従者。

ミラル   ・・・ ホッサルの助手。

アカファ王 ・・・ 東乎瑠に征服されたアカファの王。東乎瑠に服従を誓っている。

スルミナ  ・・・ アカファ王の姪で、東乎瑠の有力者・与多瑠の妻。

マルジ   ・・・ 跡追い狩人の頭。

サエ    ・・・ マルジの娘。跡追い狩人の中でも素晴らしい腕を持つ女性。

那多瑠   ・・・ 東乎瑠帝国の皇帝。

王幡侯   ・・・ 東乎瑠帝国アカファ領主。ホッサルの治療で命を救われたことがある。

迂多瑠   ・・・ 王幡侯の長男。傲慢で強引な男。

与多瑠   ・・・ 王幡侯の次男。

 

『鹿の王』より

 

感想

2人の主人公

 

この物語は、アカファ王国という架空の国を舞台にしています。

主人公はそれぞれバックグラウンドの違う二人の男。

まず一人目・ヴァン。この物語はまず、このヴァンが奴隷としてアカファ岩塩鉱で酷使されているシーンから始まります。

ヴァンはアカファ王国を支配している東乎瑠を相手に戦ったが敗れ、過酷な岩塩鉱で奴隷として働かされていた。

そんなある日、この岩塩鉱を犬たちが襲い、奴隷たちは鎖に繋がれている為逃げることもできず、全員噛まれてしまう。

そして岩塩鉱に病が発生する。

ヴァンも噛まれたため病を発症し意識を失ったが、目が覚める。

そして岩塩鉱の惨状を目の当たりにする。

なんとヴァン以外の人々(見張り役も)が死に絶えていたのだ。

なんとか岩塩鉱から地上に這い出たヴァンは、自分の他に唯一生き残った赤ん坊を発見する。

この赤ん坊を見捨てることが出来なかったヴァンは、赤ん坊を連れて逃走した…

 

そして二人目・ホッサル。

彼は天才的な医術師。

東乎瑠のアカファ王藩侯(領主)に一目置かれている医者だ。

彼は岩塩鉱で広がった病の究明のため、現地に調査に赴く。

そしてこの病は、昔自分の祖国オタワル王国を滅ぼした「黒狼熱」ではないかと疑う。

そして、一つだけ壊された足かせを発見する・・・

 

赤ん坊を連れて逃げるヴァンと、病の謎を解くために彼を追うホッサル。

この二人の行き着く先は…?

 

作り込まれた世界

 

まずこの物語を「ファンタジー」だと思って、あるいは「児童文学」だと思って読み始めた人は必ずびっくりするでしょう。

この作り込まれた世界に。

舞台こそ架空の国ですが、

いざページを捲ってみると描かれているテーマは、政治と医療サスペンス

支配国と支配された国。

国に翻弄された人々の悲しみ。

国から追われる主人公。

広がる感染症を食い止めようとする若き医者。

そしてこれらを舞台にしている世界は架空のもの。

著者の頭の中はいったいどうなっているんでしょう。

この作品のジャンルを一言で「ファンタジー」というには抵抗があります。

何でしょうか、「ファンタジー社会派サスペンス」?(センスないな!)

 

ファンタジーというよりか、むしろリアル

 

この作品に出てくる世界。

ファンタジーですけど、むしろとってもリアル。

この作品は暗に、今の世界情勢を表現しているのではと思いました。

読みながら、ISのことを考えたり…

とても考えさせてくれる作品でした。

2015年の本屋大賞に選ばれた訳がよく分かりました。

「今」こそ読んでほしい作品です。

 

 おわりに

 

今日は、上橋菜穂子の『鹿の王』を紹介しました。

上・下の長編ですが、読んでよかったなと思える作品ですのでぜひ挑戦してみて下さい。

ファンタジーが苦手な方でも読める作品だと思います。

 

 

【備忘録】 7月購入本。漫画と文庫と電子書籍

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こんにちは!

月末には2日ほど早いですが、今月の購入本を公開します。

 

7月購入本

 

今月は漫画が2冊と文庫本が1冊、あと電子書籍を1冊(漫画だけど)ですね。

漫画はしょうがないとして、今月は小説類は図書館のネット予約サービスをフル活用しました。

この予約サービスってすっごく便利ですね!話題作は驚異の100人以上待ちとかザラですけどね。

そのおかげで、今月も小説は1冊で済みました。やったー!

 

ファイアパンチ 1巻

 

 

これは話題作ということで、衝動買い。

でも夫婦二人供読んだのでオッケー!

…ということにしてる。

 

過去記事コチラ☟

 

inumimilog.hatenablog.com

 

ちはやふる 32巻

 

 

めっちゃ泣けました!

みなさん泣きましたよね?ね?

 

ランド 3巻

 

やはり山下和美は面白い!

ちょっとお高いですけど、その分、分厚いのでトントンです。

kindleでポチッと購入。

 

過去記事はコチラ☟

 

inumimilog.hatenablog.com

 

泣き童子 三島屋変調百物語参之続

 

 

大好きな宮部みゆきの「三島屋変調百物語」シリーズの3作目!

文庫化していたので即買いです。

そのうちレビューを書きたいと思っています。

 

 

以上、7月は4冊でした☆

 

ところで明日から祖母の里帰りの付き添いで、1週間程東北地方に行ってきます!

だからちょっと明日からブログの更新が途絶えるやもしれません…

少しは更新したいとはおもっていますが、どうやらあまりできそうにないです。

旅中も本を読むつもりなので、帰ってきたら旅行記も交えた読書感想を書くつもりです。

 

ではいってきます!

【森博嗣】 『すべてがFになる』から始まる!「S&Mシリーズ」10作品まとめ

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こんにちは!

今日は森博嗣の大人気シリーズ、S&Mシリーズの10作品をまとめて紹介します。

 

S&Mシリーズとは?

まず、S&Mシリーズとは何ぞや?っていう感じですよね。

このシリーズ作品の主人公の名前が犀川創平と西之園萌絵と言いまして、

二人のファーストネームのイニシャルをそれぞれとって、S&Mシリーズと呼ばれています。

S&Mシリーズは「理系ミステリ」と称され、トリックに理系分野の工学が用いられているのが特徴です。

このS&Mシリーズ、森博嗣の最初のシリーズもので、一番知名度が高いシリーズです。

森博嗣は他にもVシリーズや四季シリーズなど様々なシリーズがあり、それぞれの世界がリンクしたりしているのがまた面白いんです!

ですから、出来ればこのS&Mシリーズから読んだ方が、数倍楽しめるかと思います!

また、すべての作品に共通しているのは密室殺人です。

どの作品にも必ず密室殺人があるので密室マニアの人にはおすすめ!(いるのか?)

そして、犀川と萌絵の関係性の変化や、萌絵の成長などミステリ要素以外の部分が面白いのもこのシリーズの特徴です。

 

では、S&Mシリーズの10作品を一挙に紹介していきます!

 

シリーズの主要登場人物

犀川創平   ・・・ 国立N大建築学科准教授。学界のホープと言われる天才。

西之園萌絵  ・・・ 国立N大建築学科の学生。かなりのお嬢様だが両親を飛行機事故で亡くしている。

国枝桃子   ・・・ 国立N大建築学科助手。非常に優秀だが正確に難あり。ボーイッシュ。

浜中深志   ・・・ 国立N大建築学科大学院生。犀川ゼミ生。

西之園恭輔  ・・・ 萌絵の父。国立N大の元総長。飛行機事故で亡くなった。

西之園捷輔  ・・・ 萌絵の叔父。愛知県警本部長。

佐々木睦子  ・・・ 萌絵の叔母。夫は愛知県知事。

諏訪野    ・・・ 西之園家に30年仕える執事。マナーに厳しい。

西之園都馬(とうま) ・・・ 萌絵の愛犬のシェットランド・シープドッグ

喜多北斗   ・・・ 国立N大土木工学科助教授。犀川の中・高の同級生。

儀同世津子  ・・・ 犀川の妹。雑誌記者。

 

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

 

あらすじ

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。すべてがFになる』表紙裏より

 

森博嗣のデビュー作であり代表作でもあるこの作品、実はS&Mシリーズの第一作目なんです。新たなミステリの歴史を作ったといわれる本作。ミステリファンなら間違いなく必読の一作です!衝撃のトリックは圧巻の一言。ドラマ&アニメ化していたので知っている人も多いかな?

過去にレビューを書いているのでよかったら読んでください☟

 

inumimilog.hatenablog.com

 

 

冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

 

 

あらすじ

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。究極の森ミステリィ第2弾。 冷たい密室と博士たち』表紙裏より

 

シリーズ2作目。しかし実は森博嗣が最初に執筆したのはこの作品という裏話があります。だからなのか分かりませんが、このシリーズの主要キャラがこの作品から出てきたりします。喜多先生とか。極地研究所が舞台と、森博嗣らしい設定。衆人環視&密室の二つに挑戦しています。前作に比べると派手さには欠けるが、しっかり完成された作品という印象です。また、この作品では犀川と萌絵の会話(言葉遊び)が面白い。萌絵の「好き」アピールに対する犀川のそっけなさもまたいいかんじ!

 

笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

 

あらすじ

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され…。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。 笑わない数学者』表紙裏より

 

シリーズ3作目。建築学科准教授の犀川が挑む「館」の謎!「館」と「密室」ってベストカップルですよね。そして「館」の見取図なんて付いてた日にはミステリファンとしては、もう~たまらん!ってかんじです。この作品は、著者がこのシリーズで1冊読むならこれと言っている作品です。たぶんその理由は1回読んだだけでは分からないと思います。(私も分かりませんでした。)…これ以上は言えない!

 

詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE

 

あらすじ

 那古野市内の大学施設で女子大生が立て続けに殺害された。犯行現場はすべて密室。そのうえ、被害者の肌には意味不明の傷痕が残されていた。捜査線上に上がったのはN大学工学部助教授、犀川創平が担任する学生だった。彼の作る曲の歌詞と事件が奇妙に類似していたのだ。犯人はなぜ傷痕を残し、密室に異様に拘るのか?理系女子大生、西之園萌絵が論理的思考で謎に迫る。詩的私的ジャック』表紙裏より

 

シリーズ4作目。本作は犀川先生より萌絵が活躍する作品ですね。そして、専門知識を駆使したトリック。工学部の人なら解けるかもしれないが、文系の私には無理でした。本作の特徴はこのシリーズには必然の密室と見立て殺人です。 

 

封印再度 WHO INSIDE

 

あらすじ

 岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。その名は、「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中に入れ、息子に残して、自殺したという。果たして、「匣」を開けることが出来るのか?興味を持って香山家を訪れた西之園萌絵だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていた。

封印再度』表紙裏より

 

封印再度=Who inside? こりゃまた洒落たタイトル!なシリーズ5作目。絶対取り出すことが出来ない壺に入った鍵とその鍵がないと絶対に開かない箱。これだけで面白いのに、これに密室殺人という謎も入ってくるのでかなり面白い。更にこの作品で、犀川と萌絵の関係にも変化が…?

 

幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC

 

あらすじ

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。 幻惑の死と使途』表紙裏より

 

シリーズ第6作目。マジックと殺人事件の融合が面白い本作。 この作品は、次作の『夏のレプリカ』と同時進行で起こった事件という設定になっていて、奇数章のみという変わった形式になっています。逆に『夏のレプリカ』は偶数章だけで構成されていて、対になっています。因みに後々Gシリーズに出てくる人物が、この作品に初登場しています。

 

夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER S&M

 

あらすじ

那古野市の実家に帰省したT大大学院生の前に現れた仮面の誘拐者。そこには血のつながらない詩人の兄が住んでいた。誘拐が奇妙な結末を迎えたとき、詩人は外から施錠されていたはずの部屋から消え去っていた。朦朧とするような夏の日に起きた事件の裏に隠された過去とは!?事件は前作と表裏をなし進展する。夏のレプリカ』表紙裏より

 

シリーズ7作目。萌絵の友達の簑沢杜萌が巻き込まれる事件。誘拐事件→殺人事件に発展します。犬山が舞台の作品。いつか『幻惑の死と使途』とこの作品を同時読みしてみたいな~。森博嗣はおすすめしないって言ってるらしいけれども。笑

 

今はもうない SWITCH BACK

 

あらすじ

電話の通じなくなった嵐の別荘地で起きた密室殺人。二つの隣り合わせの密室で、別々に死んでいた双子のごとき美人姉妹。そこでは死者に捧げるがごとく映画が上映され続けていた。そして、二人の手帳の同じ日付には謎の「PP」という記号が。名画のごとき情景の中で展開される森ミステリィのアクロバット。 『今はもうない』表紙裏より

 

シリーズ8作目。個人的に好きな作品。叙述ミステリ要素ありです。ミステリファンが泣いて喜ぶ山荘ものです。この作品は、笹木という男の手記という形式になっており、このシリーズの他の作品とは少し趣が変わっているのが特徴です。そしてこの作品に関して言えば、シリーズとして順番に読んだ人とこの作品単体で読んだ人とでは評価が変わってくるだろうなと思います。シリーズファンにはたまらない一冊です。私は騙されました。

 

数奇にして模型 NUMERICAL MODELS

 

あらすじ

那古野市内で開催された模型交換会で、モデルの首無し死体が発見された。死体と共に密室の中で昏倒していたのは、大学院生、寺林高司。彼には同じ頃に起きた女子大学院生の絞殺事件の容疑もかけられていた。もう一つの事件も、死体が見つかったのは「密室」の中。犀川創平、西之園萌絵の師弟が事件の謎に挑む。 数奇にして模型』表紙裏より

 

シリーズ9作目。このシリーズの中ではかなり猟奇的。なにせ首なし死体ですからね。そしてこの作品、何といっても犀川がかっこいい!惚れそうになりました。これでヘビースモーカーじゃなければいいんだけど。それは横に置いといて、本作かなりサスペンス色の強い作品ですので、一気に読んでしまうと思います。

 

有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER

 

あらすじ

日本最大のソフトメーカ「ナノクラフト」の経営するテーマパークを訪れたN大生西之園萌絵と友人たち。そこでは「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失があったという。彼女らを待ち構えていたかのように事件は続発。すべてがあの天才の演出によるものなのか!?全編に漲る緊張感!最高潮森ミステリィ有限と微小のパン』表紙裏より

 

シリーズ10作目。ついにラスト。シリーズファンにはたまらない一冊。『すべてがFになる』から三年半の月日を経てあの天才が ついに!長崎のテーマパークを舞台に奇怪な事件が起こるのですが、どうやら背景にはあの人が。ヴァーチャルリアリティをモチーフにしていたりと、森博嗣は先見の明がありますね。「THE PERFECT INSIDER」から「THE  PERFECT OUTSIDER」へ。S&Mシリーズの集大成ともいうべき作品です。

 

おわりに

 以上、「S&Mシリーズ」の10作品全てを紹介しました!

出版された順で紹介したので、ぜひこの順番で読んでください。

それぞれの作品は1冊で完結しているので、どの作品から読んでも楽しめるとは思います。

しかし!順番どおりに読むほうが、このシリーズの醍醐味を味わえること請け合いです!

ぜひあなたもこの機会にS&Mシリーズ読んでみて下さい。

 

 森博嗣<1957->

1957年愛知県生まれ。工学博士。
某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。以後、犀川助教授・西之園萌絵のS&Mシリーズや瀬在丸紅子たちのVシリーズ、『φ(ファイ)は壊れたね』から始まるGシリーズ、『イナイ×イナイ』からのXシリーズがある。
ほかに『女王の百年密室』(幻冬舎文庫新潮文庫)、映画化されて話題になった『スカイ・クロラ』(中公文庫)、『トーマの心臓 Lost heart for Thoma』(メディアファクトリー)などの小説のほか、『森博嗣ミステリィ工作室』(講談社文庫)、『森博嗣の半熟セミナ博士、質問があります!』(講談社)などのエッセィ、ささきすばる氏との絵本『悪戯王子と猫の物語』(講談社文庫)、庭園鉄道敷設レポート『ミニチュア庭園鉄道』1~3(中公新書ラクレ)、『自由をつくる 自在に生きる』(集英社新書)など新書の著作も多数ある。 

Amazon.co.jp: 森 博嗣:作品一覧、著者略歴

ドラマ化決定!!「劇場型犯罪」を描く傑作ミステリ。 『模倣犯』 宮部みゆき

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こんにちは!

今日は、テレ東でスペシャルドラマ化が決定した宮部みゆきの傑作ミステリ『模倣犯』を紹介します。

なんと主演は中谷美紀!今からすっごく楽しみです!!

 

模倣犯 / 宮部みゆき (新潮文庫

 

 

 

あらすじ

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった―。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕。 模倣犯』表紙裏より

 

登場人物

塚田真一  ・・・ 17歳。「一家惨殺事件」の生き残り。大川公園で女性の右腕を発見

前畑滋子  ・・・ 「連続殺人事件」を追うルポライター。

前畑昭二  ・・・ 滋子の夫。鉄工所を経営。

有馬義男  ・・・ 豆腐店経営。古川鞠子の祖父。

古川鞠子  ・・・ 義男の孫娘。「連続殺人事件」の被害者。

水野久美  ・・・ 16歳の高校生。真一と一緒に大川公園で右腕を発見した少女。

樋口めぐみ ・・・ 「一家惨殺事件」の加害者の娘。真一につきまとう。

坂木達夫  ・・・ 東中野警察署生活安全課刑事。古川鞠子の失踪事件を担当。

武上悦郎  ・・・ 警視庁捜査一課第四係刑事。主に捜査資料の整理を担当。

  

感想

劇場型犯罪を描く長編傑作

この『模倣犯』は、宮部みゆきの代表作、「劇場型犯罪」を描いた大長編です。

その長さは、単行本で上下巻、文庫本だとなんと5冊!

計1400ページにも上る長さです。

劇場型犯罪とは、犯人がまるで演劇のように犯罪を演出するもので、

例えば犯人が犯行声明を送りつけたりと、その派手さからマスコミがこぞって報道したりします。

実際の事件としては、三億円事件とか最近では黒子のバスケ脅迫事件とかが劇場型犯罪と言われています。

センセーショナルな特徴から、よく小説の題材になることが多い犯罪です。

その中でもこの『模倣犯』は間違いなく代表的な作品の一つです。

 

一家惨殺事件の生き残りの少年

※この作品は3部構成になっています。この記事では1部のあらすじを紹介しています。

「一家惨殺事件」の生き残りの17歳の少年・塚田真一はとある早朝、

事件後引き取ってくれた石井夫妻の飼い犬ロッキーの散歩に大川公園に出かけた。

いつもの朝だったはずが、ちょうど居合わせた高校生の水野久美と共に、ごみ箱に捨てられた女性の右腕の第一発見者になってしまう。

そしてその大川公園から、失踪中の20歳のOL・古川鞠子のハンドバックも発見される。

真一は、強盗目的で家族を殺されてしまい、自分だけが家にいなかった為生き残る。

真一は、家族が殺されたのは自分のせいだと思い悩んでいて、まだ心の傷も癒えないままのなのに、否応もなく事件に巻き込まれて行ってしまう。

 

被害者家族と加害者家族の心の葛藤

失踪中のOL・古川鞠子の祖父、有馬義夫は豆腐屋の店主である。

大川公園から女性の右腕が発見され、更に鞠子のハンドバックが発見された。

そして、犯人から報道局に「あれは鞠子の右腕ではない。彼女は別のところに埋めてある」という電話があったことをニュースで知ってしまう。

そのニュースを同時に聞いた、有馬の娘で、鞠子の母親の真知子は錯乱状態に陥り、

道路に飛び出してしまった。

真知子は一命をとりとめたものの、入院することになった。

おまけに精神的にもダメージを負ってしまう。

義夫はそんな中でも気丈に振る舞う。

しかし、そんな義夫に犯人から弄ぶような電話がかかる。

何の罪もない義夫を弄び傷つける犯人に、警察や一般人は怒りを覚えていく・・・

 

第一部は、被害者家族や警察の目線で書かれています。

作者は被害者家族の心理をリアルに描いていて、読んでいて胸が苦しくなるくらいです。

犯人に憤りを感じます。

また逆に第二部から加害者家族も出てくるのですが、そちら側の心理もかなり詳細に描かれています。

宮部みゆきは、事件そのものもそうですが、事件の周りの人々の心理にかなり重点を置いて描いているなと感じました。

さらに、マスコミの在り方についても考えさせられる内容になっています。

 

ハマる!とにかくハマる!

 1400ページの大長編、とても読み切れる気がしないと思っていませんか?

そう思っているあなた、読み始めたら杞憂だったなと分かるはずです。

とにかく始終ジェットコースター展開なので、ページを捲る手が止まらなくなること請け合いです。

通勤の満員電車で、朝も夜も立ちながら、揉みくちゃにされながらも、そんなこと気にならないくらい読み耽ったのはいい思い出です。

とにかくハマる!約束します!

 

おわりに

今日は、宮部みゆきの大長編『模倣犯』を紹介しました。

ドラマ化の前にぜひ原作を読んでみて下さい!

 

 

宮部みゆき<1960->

1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。
89年「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞、92年「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門、同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞、93年「火車」で第6回山本周五郎賞、97年「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞、99年「理由」で第120回直木賞、日本冒険小説大賞、2001年「模倣犯」で毎日出版文化賞、02年第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞を受賞。

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