読むとお腹が空いてくる本。『ペンギンと暮らす』 小川糸
こんにちは!
今日は読んでいると思わずお腹が空いてくるエッセイを紹介します。
ペンギンと暮らす / 小川糸 (幻冬舎文庫)
あらすじ
夫の帰りを待ちながら作る〆鰺。風邪で寝込んだときに、友人が届けてくれた菜の花ご飯。元気を出したい人の為に、身体と心がポカポカになる野菜のポタージュ…。大切なお客さまの為ならば、八百屋を6軒はしごすることも厭わない。そんな著者の美味しくて愛おしい、もてなしの毎日。ベストセラー『食堂かたつむり』の著者が綴る日記エッセイ。
『ペンギンと暮らす』小川糸 表紙裏より
感想
読むととってもほのぼのした気持ちになります。
日記形式のエッセイで、作者の一年間の日々を綴った本です。
本当にペンギンと暮らしているわけではない
どうやらペンギンを飼っているわけではないらしい。
ところで、いつ頃からか私はペンギンと暮らしてみたいと思うようになった。鳥なのに空を飛ぶことができず、けれど泳ぎは上手でなんか不器用。ぽってりとしたおなかも愛らしい。けれど、東京でペンギンと暮らすのは無理。そこで、同居人の夫をペンギンだと思うことにしたのである。
『ペンギンと暮らす』p16
この発想が面白いし、仲の良さが伝わってくる。
夫がペンギンだと思えば、いらいらすることがあっても、
「ペンギンだからしょうがない」と許せる気がする。
美味しいものがたくさん
このエッセイには美味しいものがわんさか出てくる。
作者の小川糸の『食堂かたつむり』にも美味しいものがわんさかあるので、
これは作者ただ者ではないな!とは思っていたのだけれど、ほんとうにただ者ではなかったようだ。
作者自身、料理がすごく上手なようで、食材から見極めるこだわりっぷり。
八百屋のはしごは当たり前だそう。
出てくる料理もよだれが出るほど美味しそう。
そして日記形式なので、旬のものを取り入れたご飯なんだなとすぐわかる。
メインは、筍ごはんのおむすび。
おかずは、キャベツのお新香と、筑前煮と、こごみの胡麻和え。
そのまま、ピクニックにでも行きたくなった。p107
これは、4月20日の文なのだけど、おなかがグ~ってなる。
こごみなんて家で調理したことない。
餃子にクレソンと椎茸入れたことないよ!
今度入れてみようかな。
丁寧な暮らし
全体的に丁寧な暮らしをしているのが伝わってきます。
丁寧なご飯を作る、旬のものを取り入れて、四季に敏感な暮らし。
とても憧れます。
おわりに
このエッセイを読むと、心に余裕が生まれるような気がします。
ゆるゆるとした気分になり、癒し効果抜群です。
あと、お腹が空きます。
気を付けてください。