初心者におすすめ!図面の読み方の基本。『図面ってどない読むねん!LEVEL 00』 山田学
こんにちは!
今日は需要があるかどうか分からない、ニッチな本を紹介します!
図面ってどない読むねん!LEVEL 00 / 山田学 (日刊工業)
内容
本書は、設計部門以外で図面を受け取って業務をする営業や生産管理などスタッフ向けにターゲットを絞ったものです。
図面ってシリーズの中で、レベル00と最下位番号ながら、JISの作法を忠実に守って書くための「レベル0~レベル2」に加えて、JISにない作法は自分で考えてもよいという「レベルPlus+」を含めて、最上位に位置づけされる製図本です。
なぜなら、設計の下流工程の担当者にとって、受け取った図面がJISの作法を忠実に守っているとは限らず、ローカルルールや海外規格、オリジナルの表現、勘違いによる図面ミスなど様々な情報が入ったものを許容して業務を遂行しなければいけないからです。
本書ではJISの作法(国際スタンダード)について解説すると共に、JISとは異なる現場の作法(デファクト・スタンダード)についても、"慣例的に現場ではこのような言葉を使っています。同様に解釈してかまいません"のように、建前だけで漠実務現場の本音についてまで言及しています。
感想
今日はかなりニッチな本の紹介です。
なんと、「設計図面の読み方」の本です!
需要があるのか?
でも私は実際にこの本が仕事で役に立ったので紹介します。
この本を読んだ経緯
最初に言っておきますが、私、骨の髄まで文系です。
図面を書いたこともないし、理解する必要に迫られたこともありませんでした。
というかそういう職業に就いたこともありませんでした。
しかし、前職で派遣として商社で営業事務で働きだした際、
まさかの図面を理解する必要に迫られたのでした。
「おいおい聞いてないよ!」と上司に言いたいのをグッと堪え、勉強することにしました。
幸いなことに我が家の夫は、私とは正反対のバリバリの理系で技術職の人間なので、
図面はもちろん読めるし、書ける。
そこで相談したところ、夫が貸してくれたのが本書でした。
文系の私でも理解できる!
本書の表紙になぜかひらがなで書いてある、
「だれにでもわかりやすくやさしくやくにたつ」。
え~?ほんとに?と半信半疑で読み始めましたが、
これまた意外と読めちゃったのです。
この本のターゲットが、設計の人間だけでなく他部署の人間も想定に入れて作られている為、
最初の基本から丁寧に分かりやすく説明してくれるので、とても分かりやすいです。
なんと、図面の折り方まで教えてくれる徹底っぷり。
事務の人間にとっては大変ありがたい。
現場のリアルを押さえた実用書
作者の山田学さんは、若い時からエンジニアとしての経歴がある方です。
それらの経験を生かして本書を作成しているので、
綺麗ごとだけでなく、ローカルルールが蔓延している現場の現状も踏まえ、
実務優先に特化した内容になっています。
図面に関わるのは設計だけではない
図面を読む必要があるのは設計だけだと思いますか?
答えはNOです。
ざっと挙げてみると、生産管理・生産技術部門・加工部門・検査部門・品質保証・営業…
さらに上記の部署のアシスタントの事務職の社員も図面に関わる場合があるかもしれません。
派遣社員の私でも図面を読む必要に迫られたくらいですので、
意外と日々の業務に多かれ少なかれ図面の存在がある人も多いのでは。
もしかしたら勉強しなくても、最低限の知識のみで仕事はできるかもしれません。
でも、もう少し図面の読み方を知っていれば業務遂行がスムーズになるかもと
感じている方、本書は本当に基本的なことも教えてくれるのでお勧めです。
また、手元に置いておいて、疑問に思ったことを調べるのもいいかもしれません。
図面って案外面白い
仕事で本書を読むことになったわけですが、図面って面白いなと思うようになりました。
この平面の図面を読み解くことで、三次元のモノが頭の中にイメージとして浮かんでくる。
とてもワクワクします。
図面というと、どうしても機械系のイメージがありますが、
家具とかも図面があるわけです。
DIYとか趣味でやる方にも本書はおすすめです。
おわりに
今日はかなりニッチな分野の本でしたがいかがでしたでしょうか。
私自身、ほんとに根っからの文系で、どちらかというと図面は苦手な分野です。
しかしそんな私でも理解できたということを最後にお伝えします。
では、ここまでお読みいただきありがとうございました!